最高裁判所第一小法廷 昭和35(し)21 決定
主 文
本件特別抗告を棄却する。
理 由
弁護人柏原武夫の申立趣意は、違意をいうが実質は単なる訴訟法違反の主張に帰
し刑訴四三三条、四〇五条の抗告理由に当らない。(原決定は、即時抗告理由にい
わゆる罰金刑を言渡した裁判官と本件執行猶予取消決定をした裁判官とは同一裁判
官であり取消については十分考慮の上裁判しているものと認められる旨判示して即
時抗告理由を排斥した後、原裁判所も、抗告人の数回に及ぶ同種犯行による前歴並
びに本件取消事由となつた罰金刑の言渡後に更に暴行罪を犯したとして罰金一万円
の略式命令を受けている行状等諸般の情状に徴すると本件執行猶予の取消(すなわ
ち本件取消事由となつた罰金刑の言渡による取消)は、相当と思料される旨判示し
ているのである。されば、所論略式命令を諸般の情状の一つとして参酌することが
違法であるとしても原決定に影響を及ぼすべきものとも認められない。)
よつて同四三四条、四二六条一項により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決
定する。
昭和三五年六月二三日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 高 本 常 七
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 下 飯 坂 潤 夫
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